遠方からの引越しや、土地勘のない場所での部屋探しは、ネットでの情報が頼りになります。職場までの経路や所要時間も検索すれば、すぐに調べられるので、通勤に便のいい地域や駅も見つかりやすく便利です。
ただ、都心の通勤通学ラッシュの時間帯の通勤は、検索結果とは大きくかけ離れていることがあります。「乗車時間は1時間ちょっとかかるけれど、職場まで乗り換えなく着けるからラクだろう」と思ったら、座席に座れないどころか、途中からは身動きが取れないギュウギュウ詰めの満員電車。乗り換えが集中する駅では、電車に乗りたくても、どうやって乗ったらいいのかわからないほど。慣れない人にとっては恐怖すら感じる光景です。

どの路線がどのくらい混雑しているのかは、国土交通省の統計情報http://www.mlit.go.jp/statistics/details/tetsudo_list.html
で調べることができます。ちなみに、乗車率とは、100％が「定員乗車。座席につくか、吊り革につかまるか、ドア付近の柱につかまることができる」状態で、200％が「体が触れ合い、相当な圧迫感がある。しかし、週刊誌なら何とか読める」状態とのこと（日本民営鉄道協会ホームページより）。自分が電車に乗る時間帯が乗車率200％に近い路線での部屋探しは避けた方が安心です。

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内見をするときに部屋の中はしっかりと確認する一方で、見落としがちなのが部屋の外です。アパートやマンションのエントランスや廊下、ゴミ捨て場、駐輪場、ポストといった共用部分は、とくにしっかりと確認しましょう。ゴミ捨て場やポスト周辺にゴミが散乱していたり、収集日でないのにゴミが捨てられていたりする場合は、住人のマナーが悪い可能性があります。また、廊下に物が置きっぱなしになっているような場合は、防災面での危険や管理が行き届いていない可能性があります。

さらに、周辺のお店や施設も確認しておきたいポイント。「自炊をしたかったのに、近所にスーパーがない」「コンビニがなくて、残業帰りに買い物ができない」など、必要なお店が近所にないと、とても不便。内見のついでに周辺を歩いてみるといいですが、時間がない場合はGoogleMapやストリートビューを使って調べてみましょう。

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毎月の家賃とは別に、最初に部屋を借りるときに支払う敷金・礼金。最近は「敷金礼金ゼロ」を謳った物件も増えており、初期費用が抑えられることもあって定着しつつあります。ただ、ゼロだからトクかというと、注意が必要な点もあります。
まず、礼金とは、部屋を貸してくれた大家さんに対するお礼のお金。大家さんが早く部屋を借りてもらいたいために、礼金をゼロにするケースは多くあり、この場合は問題がないことがほとんどです。

ただし、注意したいのは敷金がゼロの場合です。敷金とは、家賃の滞納や借主の過失による設備の修繕などに備えて預けておくお金のこと。部屋を退去するときには、敷金で修繕にかかった費用を精算します。預けているお金なので、残った場合は戻ってきます。敷金ゼロの物件は、その分のお金を家賃に上乗せし、周辺の相場より高く設定されていることがあります。また、退去時に「クリーニング代」「退去負担金」といった別の名目で、敷金以上のお金を支払わなければならない契約になっていることも。「敷金礼金ゼロ」という言葉だけにとらわれて、それ以外の情報もしっかり確認しておかないと、かえって損をしてしまうこともあるので、注意してください。

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初めての部屋探しでは、部屋の中のことばかりに気を取られてしまいがち。また、お金や契約のことは「難しくてわからない」と敬遠してしまう人もいるかもしれません。でも、周辺環境や契約内容がその後の生活に大きく関わってきます。後悔しないように、契約前にしっかりと確認していきましょう。